【ゲーム感想】ゴーストリコンブレイクポイント感想。オンラインがどうとか以前にゲームとして遊べる代物じゃない

【ゲーム感想】ゴーストリコンブレイクポイント感想。オンラインがどうとか以前にゲームとして遊べる代物じゃない

今回は2019年10月4日に発売した『ゴーストリコンブレイクポイント』の感想を書いていきたい。

前作『ワイルドランズ』が予想以上に楽しかったので期待を寄せていた本作。

序盤のストーリー展開にせよオンライン専用ゲームとして発売するという方向性にせよ大きく舵を切ったという印象だった。

その期待に果たして応えられた出来だったかというと、それは悪い意味で裏切られたと言えるだろう。

オンライン要素がどうとか、付随するバグがあまりに多すぎるなどの情報がインターネット上で飛び交っているが、長期的に見れば改善されていくはずなので、今は問題ではないと思うのがぼくの感想だ。

問題なのは、オンラインやバグがどうとか以前に、ゲームとしてあまりにストレスが多くつまらないこと。

オフライン専門で楽しみたいというプレイヤーはAIチームメイトを実装すると開発者が言っているので実装を待ってからプレイを推奨したい。

友達と一緒に遊びたいプレイヤーはサーバーの接続が安定し、致命的なバグが取り除かれてからプレイをすると良いだろう。

ゴーストリコンブレイクポイント

巨大ドローン企業、スケルテック社の本拠地である南太平洋のアウロラ群島近海において、アメリカ海軍の輸送艦シーイが謎の沈没を遂げ、時を同じくしてアウロラとの通信が途絶えたことから、CIAは通信の復旧や現地の状況調査を目的とした「グリーンストーン作戦」を発動する。これに伴い、アメリカ陸軍の特殊部隊「ゴースト」の隊員32名がヘリコプター部隊に分乗してアウロラへと向かうが、アウロラ上空にて突如として謎の攻撃を受け、ヘリコプターは次々と墜落する。
思わぬ状況下で負傷しながらも生き残った、かつてボリビアにて麻薬カルテル「サンタ・ブランカ」の壊滅を狙った「キングスレイヤー作戦」を遂行した古強者のノマドは、仲間の生存者との合流や、アウロラが今どうなっているのかを確かめるべく、生き延びるための戦いに身を投じていく。

本作の見どころ

かつての仲間を討つというこれまでになかったストーリー展開

主人公の属する所属部隊が味方の裏切りによって壊滅的な被害を受けることになる。

生き延び、かつての仲間だった敵を討つという展開は多くのファンが衝撃を受け、またその後の展開に興味を持ったことだろう。

長期シリーズにマンネリは避けて通れない道であり、これを打破すべく思いきって新しい路線に舵を切るという姿勢は評価したい。

同社UBIソフトの『アサシンクリード』シリーズも革新を起こすため『オリジン』や『オデッセイ』といった挑戦的な作品をリリースしている。

保守的にシリーズを継続させるよりもコストとリスクを負って変化することを恐れないスタンスというのは実に好みだ。

これからもUBIソフトを応援していきたいという気持ちはこれがあるからやめられない。

素材の採取が楽

素材はフィールドに点在しているが、触れるだけで採取できるのでストレスにならない。

サバイバル要素が色濃いのでクラフトに大量の素材が必要になることが多いこのゲームにおいて、素材の採取がしやすいのは好感触。

本作のイマイチな点

SYNCショットシステムが劣化した

SYNCショットとはマークした敵に対して合図するとAIチームメイトが一斉に銃の引き金を引いて仕留めるという痛快な要素だった。

ドローンで上空から敵をマークして狙い撃つというのが鉄板の流れだったのだが、AIチームメイトは現時点で随伴させることができないので、実現は不可となった。

また本作でSYNCショットは主人公単独でも行うことができるものの消耗アイテム扱いだ。気軽に使用するとすぐ在庫が底をついてしまう。

削って欲しくなかった要素まで削って攻略の難度を上げてしまったのは痛い失点

中途半端で煩わしいリアリティで操作性が前作より悪化

本作はサバイバル要素を連想させるリアリティが中途半端に盛り込まれたゲームだ。

その結果として操作性の悪さを引き起こしてしまっている

たとえば急所に弾を撃たれると負傷し、処置をしないと体力が全快しなくなってしまう。

走るにもスタミナが設定されており、目算30mにも満たない内にスタミナが枯渇し、スタミナの上限が若干減る。

急斜面で移動しようとすると滑り落ちてしまい、この間もスタミナが減り続ける。

回復には中継地点で休むか、水を汲んで飲むという手段も有効だ。

これらの要素は実際にプレイしてみるとわかるが、物凄く煩わしい

前作では快適だった操作が、本作では煩わしいものに置き換わっていた。

この改悪については呆れるほかなかった。

要望が高かったにも関わらずAIチームメイトを実装しなかった

本作の開発者インタビューで開発者はこう言っている。

当初は今作のテーマである、エネミーの背後に立つ孤独なゴーストには、AIチームメイトはふさわしくないと考えました。しかし、コミュニティからのフィードバックでAIチームメイトが非常に好まれていることがわかり、それはもちろん理解していますので、ロンチ後にAIチームメイトを加えることにしました。

要望としてAIチームメイトの存在は需要があり、理解していた。

それでも実装はロンチ後で…という流れは理解に及ばなかった。

これ完全に見切り発車なのでは…と思われても仕方がないだろう。

実装ができるならリリース時期を遅らせてもプレイヤーの要望に応えるべきだった。

AIチームメイトがいないことでソロプレイヤーの参入障壁は高くなってしまったのだ。

総括

現時点では煩わしい要素があまりに多く、ゲームとしての完成度は低い。

友達がいるプレイヤーはサーバーの接続や致命的なバグが解消されてからの購入を。

オフラインでプレイしたいプレイヤーはAIチームメイトが実装されるのを待ってからプレイするとよいだろう。

果報は寝て待て。アップデートで良いゲームに昇華されますように。